



Lisaは2008年に設立されたUS. Department of Veterans Affair(VA:退役軍人局)のアカデミー学長である。VAには30万人の職員が在籍しているが、今後10年間で55%が退任する予定である(ベビーブーマ世代など)。このためアカデミー(VAAA:Veterans Affairs Acquisition Academy)を設立し職員の教育を執り行っている。この講演でも米国人がいかに軍人を尊敬し大切にしているかを測り知ることができる。命をかけて国を守る人々に対する姿勢については、翻って日本の場合を考えると、反省すべき点があるかもしれない。
Lisaは、29年以上の政府、民間でのコンサルティング経験を生かし、このアカデミーで基本的なコンピテンシーやスキルのトレーニングを提供することと、キャリア開発プログラムを確立する働きを行っている。
彼女はこのアカデミーの成功の要素を以下のように示している。
VAAAは完全に教育のための機関であり、施設の壁には「なぜ我々はここにいるのか? 誰が彼のことをケアするのか、彼の未亡人、孤児まで・・ リンカーン」などの彼らの学ぶ目的を考えさせる言葉が書かれてある。(学習環境の中にミッションを思わせる言葉で常にリマインドする)

プログラムは総合3年間のインターンシップ制で、次世代のプロフェッショナルを育てる内容となっており、技術スキル、対人能力、書く力、話す力、自己理解、リーダーシップスキルなど幅広く学ぶことができる。またトレーニングはシナリオがしっかりと設計されており、実際の仕事の現場での関わりにおいて能力を磨くしくみになっている。
一方、負傷した軍人たちのインターンシッププログラムでは、他とは少し違ったプログラムになっている。
・常にビジネス環境に置かれることも単位取得認定の条件とする。
その間にVAAAが提携したローカルの大学に1週間に2日通いながら企業で業務を行う。
・ピークパフォーマンストレーニングを受ける。
パフォーマンスを最高に高める精神的な自己制御、心理学的なトレーニングは特に負傷した
兵士たちには非常に大切である。
浦山昌志(うらやま・まさし)
株式会社IPイノベーションズ 代表取締役
ASTDグローバルネットワークジャパン 理事/事務局長
1957年長崎県生まれ
松下電器、日本理工医学研究所、株式会社CSKを経て2003年に独立起業。各種ITトレーニングやeラーニングの開発、LMSの導入、運用サービスを提供。ASTD(American Society for Training and Development)の知見を生かし新しいアプローチの人材育成、組織開発を推進している。座右の銘は、「探検し、夢を見、発見せよ!」

